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ふるさとのお社探訪

山宮神社・安楽神社/春の例大祭

 

 正月踊り1 正.jpg山宮神社の春祭りは、その年の豊作を祈願する

祈年祭で、極めて古い起源をもつ。毎年、二月の第二土曜日と翌日の日曜日に行われる。

今年、平成二十四年は二月十一日(土)山宮神社、二月十二日(日)安楽神社で二日間に渡り

行われる。

 

 

◆山宮神社春祭りに伴う芸能

 

一日目、十時から山宮神社の神事から始まる。

神事の後に、お田植行事が行われる。これは宮回りを三回したのち、本殿の後に模擬水田を作り、稲の穂に似せてけずった竹を田植えするものである。

それが終ると、拝殿に上(カミ)の田之神夫婦が登場する。

そして総代と焼酎をくみ交わしながら、今年の豊凶についての問答が、ユーモラスに行われる。

山宮神社の田之神問答 正.jpg

その後田之神夫婦はずっと境内を歩き回り、滑稽な動作で周囲の笑いを誘う。そして田之神夫婦を混じえて、境内で正月踊り保存会による正月踊りが始まる。

この踊りは県の指定無形文化財に指定されているもので、明治以降、地元の青年・子どもにより受け継がれている。

又、踊り子の服装が、黒のお高祖頭布に黒紋付、黒の手甲脚胖に黒の足袋という、黒装束に身を固めた地元青年達が腰に手拭い、サルノコ人形を下げて踊る珍しい踊りである。これも又、ユーモラスで楽しい。

 正月踊り 正.jpg

 ―その後浜下りが行なわれる。

神社から百メートル程の所に「ハマド」と言う、石で御輿を置く台が築いてある所があり、そこまで御輿の行列が行き祭典後、帰りにシシを連れて帰る。

このシシは土産にするシシで、弓に撃たれた弱ったシシなのでよく正月に見られる元気なシシ舞いとは違う。

古くは、田之浦御在所嶽の山宮神社まで行くものであったが、遠隔地なので、御在所の遥拝所としてこの場所に「浜処」(ハマド)を作ったとされる。

最後にシシ舞いがあり、このシシ舞いをもって山宮神社での祭りが終る。

 

御輿行列 正.jpg

 

 

 


 

二日目、十二時半から山宮神社にて玉上(たまげ)祭の後、御輿が安楽神社に向かう。

二時より安楽神社の神事から始まる。

神事の後、拝殿では下(シモ)の田之神夫婦の、今年の豊凶についての田之神問答が昨日同様、ユーモラスに行なわれる。

その後境内で田打ちが始まる。田をならし終わった頃、女装したアネボが登場し、農夫は喜び抱きつくなどユーモラスなやりとりが行なわれる。

 

アネボ登場 正.jpg

この前にアネボのお産がある。アネボは登場する前に、金の入った財布をふところに入れて歩くと、裾から下に落ちるようにしてある。早く落ちると安産、なかなか落ちないと、難産だと言う。

見物人はそのお産を見て、作占いをする。安産の時は豊作だと喜ぶ。そして男は、アネボから握り飯入りのモロブタを貰う。

 

 

 田をヨム-2.jpg

その後、農夫がむちをもって「ビョービョービョー」とベブ(牛)を呼ぶ。牛が暴れながら出てきて走り回る。男はやっと牛をつかまえ、モカを押す人がモカをつけて後から田をヨム(耕す意味)所作をする。これで田の用意がすむ。そして神職により、種蒔きが行なわれる。種蒔きまで終わり一段落すると、次にカギヒキが始まる。

 

鈎は六本である。雌カギ四本・雄カギ二本は共に一間ほどのある木の枝で、カギのあるもの、雄カギの方が少し長い。カギは拝殿の横に並べておき、六人の青年はそれを持って拝殿に向かって並ぶ。

拝殿の上には数人の神職が各々に、長いナエ竹の先に笹のついたものを持ってこれに向かって並び、竹を振りつつ歌う。歌いつつ拝殿上よりナエ竹を静かに振って地上を打つ。(これは害虫を「くいうち(=病気や虫が付かないよう、駆除すること)」するという意味)

 

それを合図に、六人の青年は鍬をふるようにカギを振り上げ、掛け声と共に振り下して土を耕す。この動作を三回続ける。これがすむと六人は、カギを持って相対する。境内の北側と南側に向い合って相手のカギに自分の鈎を引っかけようとして、又相手の足を引っかけて倒そうとする。

カギヒキ 正.jpg

三組のうち一組の鈎がかかると、他の二組は自分達の鈎をすててその一組の鈎に集まって、三人ずつの引き合いとなる。前もって引いてある線を越えて引きこんだ方が勝ちとなる。

見物人は熱心に応援・声援をする。この鈎引きに上(カミ)が勝つと農作物が豊作、下(シモ)が勝つと、豊漁に恵まれると言って熱心に引き合うのである。

拝殿の上では神職により田植え舞が踊られ、境内では昨日同様、正月踊りが踊られる。この正月踊りは、二日間かけて神社の他に各集落を踊って回り、春を知らせる。

 

この正月踊りをもって、今年の山宮神社・安楽神社の春祭りが終る。

 




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