日枝神社
- 神社名:日枝神社
- 神社名カナ:ヒエジンジャ
- 鎮座地:〒899-4302 霧島市国分台明寺1103
- 例祭日:十月十五日
- 通称:
- 旧社格:村社
- 神紋:
- 摂末社:
- 社宝:
御祭神
- 大山咋命(オオヤマクイノミコト)
- 大己貴命(オオナムチノミコト)
由緒
往古、日吉山王神社と称し、群田川の上流の谷間に鎮座して台明寺一山を守護する尊社であった。台明寺は白鳳元年の創建で、三十八代天智天皇の御勅願所の地と古史にあり、また将軍家の文書数百通が同寺に格納されていたと伝えられる。島津氏の崇敬も厚く、牧場増殖を祈願されたことが鹿児島県畜産史にみえる。
社殿は、拝殿と本殿が中心線からずれており、造営時期の違いを示している。本殿の造営は、細部の装飾等より十九世紀初頭のものといわれ、柱間約一メートルの七間二間で、形式としては珍しく貴重なものである。
境内の青葉竹は俗に台明竹ともいい、笛の用材として宮中に貢納されていた。貢納する時は府中の鏡ヶ池に浸し、葉の付いたまま姫城の妙見神社(今の稲荷神社)にお供えしてから奉納したといわれる。天智天皇から楠の木板に笛像を刻して御下賜があったことや、源平合戦の一ノ谷で敗れた平敦盛が秘蔵していた笛もこの台明竹であったこと等が伝えられている。今でも自生しており、「青葉の竹」と呼ばれて市の文化財になっている。(昭和五十八年八月十五日指定)